レンタルフェスタ第2戦 レースリポート

桜舞い散る季節の開催となったレンタルフェスタ第2戦。早朝こそ空気が冷たかったもののドラミが開始された9時頃からは気温も上がり、まずますのレース日和となった。

 2耐、ファミ耐40、ファミ耐60の3つ耐久レースで構成されるレンタルフェスタは、ベテランチームが参戦する2耐が最上位クラスとなっているが、ここ最近はF60のエントリーが毎回16台枠の全てが埋まり激戦区となっている。

最初のプログラムは2耐。今回は7チームの参戦となった。普段はF60に参戦しチャレンジカップのT4でも優勝経験のある矢葺が、満を持して2耐へ初参戦となった。その矢葺のパートナーは、これまたチャレンジカップT4に参戦し、速さに定評のある女性ドライバーの桑原。この最強コンビと言っても過言ではない『小夏みかん』が注目チームとなった。

2耐は偶数開催の時は、決勝グリッドがTTにより決定されるため、受付時の抽選によりアタッカードライバーが決まる。小夏みかんのアタッカードライバーは桑原となった。5分間のTTは上位チームが40秒前半で、しのぎを削る展開となった。最後のアタックで小夏みかんの桑原が、ただ一人39秒台を叩き出し決勝PPを獲得。2位のブラックシャドーとは0.169差だった。PPスタートの小夏みかんはTTを制した桑原にスターティングドライバーを託し先行逃げ切りの作戦。桑原はホールショットを決め、3コーナー、4コーナー共に奇麗なコーナリングで後続を直ぐに引き離しにかかった。そして続く5コーナー(W1)で桑原が単独スピン!えっ、なになに、なにがあったの?スローモーションのようにリアが流れていく様子を、最終コーナーから呆然と見つめる矢葺の姿を私は見逃さなかった。レース展開においてはブラックシャドーが終始、堅実な走りとチームワークでリードをキープし、開幕戦に続き今季2勝目を挙げた。

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2耐 優勝:ブラックシャドーレーシング

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2耐クラス
優勝:ブラックシャドーレーシング、2位:チーム薔薇×2 B、3位:チーム薔薇×2 A

続くファミ耐40は3クラス中、最も手軽なクラスとして設定されている40分耐久レース。親子だったり、カップルだったり、職場の仲間と気軽に手軽に出場して頂くためのクラスとなっている。今回はその趣旨通りに親子での参加が1チームあり、いつにも増してほのぼのした雰囲気でのレースとなった。このクラスだけの特別ルールとして、KYルールがある。これは、何も違反をしていなくても速いというだけで黒旗が出されるという非常に理不尽なルールである。レースで勝利するための重要なファクターである速さを封印されるという、前代未聞のルールなのだ。レースを盛り上げるためのルールなのだが、本人にしたらとんでもないことである。日頃の練習も本人の技術もそして才能も含めたその全てを台無しにするルールである。でもそれを承知で参加して頂いているので、レース展開によってオーガナイザーは躊躇なくKYペナルティを与えてしまう。今回のF40では、その特別ルールが如何なく発揮された。2位を20秒以上引き離しそれ以外はラップ遅れにしていた高見と2位の野村に、久しぶりのKYバズーカ砲が炸裂した。ちなみに高見には50秒、野村には40秒のペナルティストップが課せられた。全国広しといえども、こんなルールを採用しているコース大井松田だけだと思う。またそうであって欲しい。

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F40 KYペナルティ発動中
なぜか大喜びする1位の高見、涙がちょちょぎれる2位の野村

レース結果は、KYペナルティをもろともせずに、高見が優勝、2位には野村が、そしてレースに親子で初参戦したスパルコが3位入賞を果たした。決勝タイムのトップ差は2位の野村が0.713、3位のスパルコが2.191。1ラップ以上の差がKYペナのお陰で、こんな接戦になってしまった。恐るべしKYペナルティ。

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F40クラス 優勝:チーム高見

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F40クラス
優勝:チーム高見、2位:チーム野村、3位:チームスパルコ

最後のプログラムはファミ耐60クラス。3クラスの中では真ん中に位置するクラスとなるが、毎回フルエントリーとなりレンタルフェスタ一番の激戦区のクラス。

今回はエンジョイクラスに4チーム、チャレンジクラスに12チームがエントリーした。
車両と決勝グリッドは抽選で決定されるので、運も結果に左右するのは間違いないと言える。レースに運は付きものなので、ドラミ後の車両&グリッド抽選が、もしかした一番盛り上がっているのかも知れない。このクラスはスタート直後の1コーナーに16台が一気になだれ込むので、ヒヤヒヤ感がハンパではない。なんせ予備車両が2台しかないので、クラッシュが多くなると予備車両が足りなくなるのだ。今回もステアリングの破損とマフラー破損があり車両交換が余儀なくされた。全てのクラスでピットロードの速度は25km/h以下とされている。このF60では当該行為が2回で黒旗となりペナルティストップ30秒が課せられる。今回はピットロード速度超過が多く見受けられたので、急きょスピードガンで実測することになった。スタッフ不足からその役目は私がすることになったのだった。

https://www.youtube.com/watch?v=rysbMzEAJb0&feature=youtu.be

スピードガン 実施中

さてレースはというと、終盤に混戦から抜け出したのはSTOMだった。前回の覇者であるY.R.T ECOが白黒旗が提示された際に間違えピットインをしてしまい、大きく順位を落としたことも少なからず影響したのかも知れない。終わってみると2位以下を1ラップ以上引き離してのダントツの速さでF60悲願の初優勝を飾った。2016から参戦して4年目にしてようやく手にした優勝は格別だったに違いない。
またエンジョイクラスではHRKRが総合6位、クラスでは今季初優勝を果たした。

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F60チャレンジクラス 優勝;STORM

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F60チャレンジクラス

優勝:STORM、2位:ピザの集いDマイナー、3位:小夏みかん

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F60エンジョイクラス
優勝:HRKR、2位:ジコーケン、3位:Water Racing